カテゴリ:裏ひつじ( 28 )

ライブ でっせ。

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裏ひつじさんが

 ライブをしはります!!

「来る 10月20日(水)20時より
アメリカ村の「セラー」というライブ・ハウスにて、
知り合いの愉快バンドに混ぜていただき、ライブをします。
楽しい夜になると思います。
お時間とご興味ある方はお寄りくださいませ。」

との ことです。

キャロルキング スピッツ ステイング パティースミス エゴラッピン
その他 もろもろ

全く まとまりないけど(笑)
 
あれこれ こんなんするって
話聞いてるだけで おもろそうです。

チャージ代だけで 行けるみたいなんで
皆さん 気楽に
ぜひ ご一緒しましょう♪
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by temanekihitsuji | 2010-10-09 10:15 | 裏ひつじ | Comments(0)

「日をつくる」

かわく

水 を やる



また かわく

そして

水 を やる


ときおり 

水 やりすぎる

それで

くさる


しらない ま に

ほんとう に

しらない うち に

また

かわいて いる


そんな 日

そう いう 日 日々


ここ に ある

そこ に も

ある





ひつじぃ舎写真集 販売します→
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by temanekihitsuji | 2009-12-18 23:18 | 裏ひつじ | Comments(0)

裏ひつじさん

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先日のリトルガネーシュにてnomadekino主催のイベント
「GERDEN」にて裏ひつじさん 初ライブ!
私は仕事で観にいけなかったのですが 
代わりに mukuさんとアッキーが観に行ってくれました。
緊張したみたいですが 楽しくて味しめたみたいです。
皆さんにも好評だったようで よかったです。
k氏が購入した鹿の剥製!存在感ある!みんな写真が 鹿越し(笑)
また 弾きたいみたいなので 誘ってあげてください。
nomade kino とひつじ舎でコラボもしたいです。

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記念につくられたレモンと実験のクッキー。

サクッとしたナッツの食感と珈琲の粒が
アクセントになっていて
すっごく美味しかった!

ありがとうございました。

私 レモンと実験のファンです!


紹介が遅くなりましたが
先日 裏ひつじさんがいただいた 誕生日プレゼント
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あささんからは ピーナッツバターかぼちゃ。似顔絵入りです!

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シチューにしていただきました。
次の日余ったソースはペンネに絡めて。
優しい甘みがありとってもおいしかったです。初めての味!
面白いマッサージ機もいただきました。


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アッキーからは アッキー作 掌家具店のバゲット用カッティングボード。
これ欲しかったんです。
粉が溝にちゃんと収まってくれます。我が家で活用させてもらいますね。


とってもすてきなもの ありがとうございます!
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by temanekihitsuji | 2009-11-18 22:38 | 裏ひつじ | Comments(0)

中途半端

中途半端、は、「あきませんなぁ」

時折、このblogをジャックして記させていただいておりました、物語なのですが。

諸般の、おそろしく現実的な事情により中断しております。

いい年をして、途中で投げ出すのは、まこと、恥じ入るべきこと。

「もう、やめといたら」のお声もちらほら、頂戴いたしますが。

必ずや、再開いたしますので。よろしく、おねがいいたします。
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by temanekihitsuji | 2009-08-28 10:54 | 裏ひつじ | Comments(0)

記憶(ことば)と記録(しゃしん)展

 
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こんばんは 裏ひつじです
 唐突ですが 記憶とは 何を意味しているのでしょうね?

 この展示のタイトルは 比較的 早い段階で それほどの苦労もなく 決まったのですが それからというもの わたしは この 「記憶」というものについて ずっと 考え続けて います
 
 口に してしまった ことの 意味を 後で考える
 
 まあ だいたいが いいかげんで こういう 感じなのですが・・・・笑

 で なにか 結論めいた 想いを ここで 皆様に 申し述べられる ことが 可能で あれば 良いのですが
じつは いまだに 思考が きちんと まとまらず  だらだらと こうして わけのわからないことを かいて いるので ございます


 ただ ひとつ だけ いま 今日の段階で 申しあげられる のは
 
 「記憶」 とは 失われて あるいは 過ぎ去って しまい   ここに ない はずなのに 唯一 確かもの として 誰もが その 命 あるかぎり 持ち続けて いられる ものでは ないかと

 未来は 不可知 で あります
 現在は 不確定 で あります
 過去に 閉じ込められた 「記憶」 だけが
 私たちを いま ここに いたらしめて いるのでは ないの で しょうか


 ここに 写真集の タイトルを 記させて いただきます
 ご興味を 抱かれた 方の ご来訪を お待ち申し あげて おります

  
  「かげ・雨」
  「シノワズリィ」
  「うた」
  「調べ」
  「パヴァーヌ」
  「太郎 -1-」
  「空想新譜の森」
  「ん、話す(無言)」
  「泥の空に 泳ぐ」
  「おせんたくブギ」
  「おいて みる」
  「Love Pop Love」
  「・・・・は ・・・・に似ている」
  「Comme a Brigitte Fontaine]
  「あなたは まだ てを つないでいたほが いい」
  「『ゆ』 すき」
  「階段 そうじの 唄」
  そして
  「植田正治へのオマージュ」
  で あります
   

  最後に この機会をあたえてくださった tonerico オーナー様と    
  ご一緒してくださる noji+オーナー様に 感謝いたします 
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by temanekihitsuji | 2009-06-29 20:41 | 裏ひつじ | Comments(3)

『ようこそ』

愚行 欺瞞  無理解 理不尽 

振りまわし 振りまわされ

厖大に何かを獲得し おなじくらい 失ってゆく

残念だけれど 僕たちの 社会は まるで 掘り尽くされた採石場のように
 
無作為に そういうもので 満ち満ちている

それでもね 「生きる価値」は おどろくほど じゅうぶんに あるよ

あるよ 絶対に あるよ

『ノリタケ君 ようこそ この世界へ』
 
君の これからに 幸 おおからんことを

イナゾー君 まさみちゃん おめでとうございます

                 裏 ひつじ        
          
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by temanekihitsuji | 2009-06-25 08:04 | 裏ひつじ | Comments(2)

降り立つところ21

階段をのぼりつめると正面に墓地があらわれる。振り向けば視界に大阪平野の夜景をおさめることができるが、私には静謐としたその光景が妙に寂しく思え、まるでエドワード・ホッパーの描く空間に迷い込んだような気分になる。
 「花屋敷山手」嘗ての少女漫画にでも登場しそうな地名だ。テニス部に所属する女子高生が主人公ならしっくりくるだろう。メモをたよりに眠りについた住宅街を進む。私にその場所へ行くように薦めたのはkkkが勤めていた京都の書店主だった。「あなたのような人は、一度、ああゆう場所を経験するべきなのですよ」と何度も電話を掛けてよこし、執拗に言われたが、「行けばわかります」と告げるだけで、私がどのような人間で、その館がいったいどんな場所なのかという説明は一度もなかった。
 「行けばわかる」私が誰で?そこがどんな場所なのかが?
 
 最初の角を左に曲がると今度は急な坂があらわれた。と同時に困ったことが持ち上がった。すぐ前方にメモにないY字路がある。メモの通りであれば、急な坂を上って行けば左手に真新しいマンションがあり、その角を左に折れれば目的の場所となっている。Y字路など記されてはいない。書店主の説明不足のせいか、私がもっと熱心に訊くべきだったのか。いずれせよ、ここは勘を働かせて進むより他にない。と思ったその時、民家のブロック塀の上で、しなやかに動く影があった。影は私を目標としているかのように、音もなく塀を滑り降り、迷いもなくこちらに向かってくる。猫だ。アビシニアン。暗がりでもその瞳はエメラルド・グリーンに輝き、アーモンド色の体毛はベルベットのように艶を放っている。
 猫は私の周りを三度グルグルと回り、それから正面に戻って腰をおろし、その誇らしげで美しく長い尻尾をくるりと折りたたんだ後ろ脚に巻きつけ、私の顔をじっと見つめ、それからその小さく、愛らしくも思える口を大きく開けて「貴方様をお連れするよう命を受けて参りました」と言った。

 それは確かに人間の言葉だった。
「ずいぶん驚いている御様子ですね。無理もございません。ネコがヒトの言葉を扱うのですから」とまた猫は話した。その声は男でも女でも、子供でも老人でもなく、便宜上いや、思念的な声だった。
「オマエは・・・」
「わたくしは、実在ではございません。実在は、遠く離れたところにおります。いうなれば『想いのカタワレ』のような存在でございます」
実在でないということは幽霊?それとも生霊ということなのか。
「いったい、どうなっているんだ」
「手短に申し上げますと、嘗て私は或る人物に飼われておりました普通のネコでございました。その人はわたくしのことを愛してくださり、大切にしてくださり。わたくしもその人のことを愛しておりました。ところが事情があり。その人と離れて暮らさなければならないこととなったのでございます」
「事情?」
「はい。この世界は、事情で満ちております」
「その時から、わたくしは『想いのカタワレ』となってしまったのでございます」
「で、なぜ人の言葉を・・・・・・」
「今はそのことをご説明している時ではございません。主、ジィーカ様がお持ちかねでございます。さあ、ご一緒に参りましょう」
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by temanekihitsuji | 2009-05-28 21:37 | 裏ひつじ

降り立つところ20

 その日の夜、シシリアの赤をボトル半分飲み干したあと、急に思い立ち、出かける。電車に乗り、川西に向かう。
相変わらず、私は空洞のままでいる。音楽はフェードアウトしたまま霧散し、色彩は褪せ、そこにあるように思えた輪郭のすべては切れ切れになり、揺らいでいるようにみえた。

宝塚行きの終電を川西能勢口で降りた。改札を出る。駅前のロータリーから発車するバスはもう既になく、すべてが死んでしまったかのように停止している。待合のベンチでは一組のカップルが項垂れたまま抱き合っている。二人は身動きしないし、言葉を交わすこともない。深い眠りについているのか、あるいは実在ではなく、私の妄想の産物の「ふたり」なのかもしれない。

 ゲームセンターの横をすり抜け、北に向う。T字交差点を西に折れ、しばらく歩くと古びた墓標のような団地群があらわれる。その中を北に向かってさらに進むと、目の前に、天に届くような長い階段が見える。ここまでは電話で訊いたメモの通りだ。
 斜面にびっしりと張り付いたような家々を寸断するように階段は設けられている。もちろん正確な数を知りはしないが、相当の段数と勾配であることは想像がつく。おそらく日本中の住宅地に、無数のこうした急峻な階段があるはずなのだが、ここだけは少し事情が違っているように感じる。私が目指す館の主がこの階段をわざわざ建設したはずはないだろうが、それでも訪れる者にこの階段をのぼることを求めているのだろう。ある種の、神聖な儀礼の出発点として、この階段をのぼることには意味があるような気がする。
 

 その意図を汲んだわけではないが、一段一段踏みしめながら、私は自殺したkkkのことを想った。自殺の理由などに興味は持てなかったが、何故この私に最後の手紙を書き送ったのか? 何故私に死を見出したのか? それが知りたくてならなかった。知らなければならないような、感触がまとわりついていた。
 
 私が知るkkkは自殺するようなタイプではなかったと思う。いや、自殺するタイプという表現そのものがおかしい。自殺する資質を持つ典型的な人間がはたしてこの世界にいるのだろうか。もしいたとしても、私がそのことについてのオーソリティであるはずはない。人は死ぬ。病であるいは事故で、事件にまきこまれて、自殺だってそのバリエーションのひとつにすぎない。
 ただ彼女に限って言えば、やはり自ら命を絶つこととは無縁であったような気がする。いや、それも違っている。彼女の何を知っているというのだ。私は何も知りはしない。何も知りはしないのだ。
 たとえ困難に見舞われても、自らが求めるものに向って忠実に生きる、まるで「シェリタリング・スカイ」のキット=デヴォラ・ウィンガーのように。そんな生き方を選び取れる人間は、極めて少数派だ。
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by temanekihitsuji | 2009-05-19 04:31 | 裏ひつじ | Comments(0)

降り立つところ19

 男は妙に、うれしそうに微笑を浮かべている。今日はガウチョ帽ではなく、きちんとしたパナマだ。どちらにしても、真冬に被るには奇異な感じがする。店では「クレオパトラの夢」が流れている。古い録音のようだが、ピアノを弾いているのはバド・パウエルではないような気がする。
 「イヤイヤ、そろそろお邪魔せなあかんなぁ、と思てたんですけどね。お留守がち、みたいでぇ。待ち伏せしてたわけやおまへんでぇ。実はさっきちょっとお宅へお邪魔したんです。けど、やっぱりお留守で。あきらめて帰ろう思たら、ほれ、あのかわいいワンちゃんが目に入りましてな。なんやら変わった感じでしたけど喫茶店みたいやし、コーヒーでも飲みたなって」
 表の柴犬が驚いた様子で私たちの方に振り向いた。至近距離ではあるが、扉一枚隔てているというのに、相変わらず高くて大きい声だ。そして、訊きもしないのに自分勝手によく喋る。
 ほどなくして注文したコーヒーが変わった器具に入れられて運ばれてきた。
「こないするんですわ」と、まごついている私を尻目に、男はコーヒーが入っている簡易プレス機のような器具のスティックをゆっくり押し込んだ。するとガラスシリンダーの中の弁が下がってゆき、その上部に深い色合いの液体が沸きあがってきた。
「へへぇ、こんなんめずらしいですわなぁ。ボダムですなぁ。紅茶やったら見たことありますけどねぇ」得意気だ。
「なんかこう、うかん顔してはりますな」と、私の眼を覗き込める角度に座りなおして言った。
「まぁ、色々あって」
「そうでっしゃろな」
「知ってるんでしょう」
「へぇ、まっぁ、あるていどは」また得意気だ。
「別に知られて困ることは何もないですが、あまり気持ちの良いものだはないですね、身辺を・・・」
「すんません、んん。わかってますがなぁ。そやけど、ほらぁ、こっちも仕事でっさかいねぇ。ご迷惑と知りながらもやらなあかんことは、やらなあかん。これがまたけっこう辛いんでっせぇー」
 この男と長くいると、結局はその術中にはまってしまうんだろうと想像がつく。見掛けや話し方はカモフラージュで、その実、中身は繊細で狡猾でスマートであるにちがいない。
「気に入らんような素振りですなぁ。まあ、よろしい。こういう商売でっさかい、あんまり人さんに好かれることはありまへん。慣れとります」
「そうですか」
「けど、馬鹿にしたもんやおまへんでぇ。私かて、こうみえてもちゃんと大学出てます。それも、国民の皆さんが払うてくれはった税金で建った大学です」何が言いたいんだ。
「留学もしました。アメリカの東部の大学ですぅ。そこでMBA取得しましてん。それから証券会社入って、3年後に大手不動産会社に誘われましてん。10年ちょっといてましたかなぁ。次に自分で企業コンサルタントの会社設立しました。今はね、そっちのほうはヒトに任せてありますねんけど、私自身は、他に人間使わんと金貸ししとります」もし本当ならたいしたものだ。それと用心したほうがよさそうだ。
「ちょっと、興味わいてきはりましたか?」
「いいえ」
「アンタさんは・・・・・ワザと喋らんようにしてはりますなぁ。しかも私に対してだけやおまへんやろう。おそらく、誰に対してもそういう感じで接してはるはずですなぁ。へーっ、だいたい、みてたらわかりまんがな。・・・・それは、っと、自分を守るためですなぁ。
 ふーんん、ん。そのうち、爆発しまっせ、それも、微塵木っ端に、あとかたもなくねぇ」最後の部分を男は、念入りに、テーブルの上の埃を拭い去るように、これまでない低いトーンの声で言った。

「まあ、よろしいよろしい、これ以上はお節介ちゅうもんですからなぁ。要は、ですな、私の言いたいのんはですな、・・・私は、これまで金儲けの訓練をしてきたわけですわ。大学出たんも、アメリカ行ったんも、証券屋なったんもみいーんな、みいーんな、訓練です。金儲けの訓練。きれいにいうたら、ビジネス・スキルを積み上げてきたちゅうことですわ。そやから、アンタさんに会いに来るのもビジネスの一環、ちゅうことですわ。そやけど、そうそういつまでも、アンタさんのお父ちゃんの件ばっかりに関わっていられるわけでもありませんねん。
効率、悪おますがな。正直、もうそろそろケリつけたいなと思もとります。そこでや、・・・・・アンタさん、私と取引しませんか? 私の知ってるアンタさんのお父ちゃんの情報、買おてくれはりませんか」
 意外な申し出だが、馬鹿な選択だとは思わなかった。男が私にそんなことを言うくらいだから、サイトウさんの債権はほとんど価値のないものだろう。その上で集金業務を遂行するには、何某かの物事を現金化するしかないわけだ。
「これといって、知りたいことはありません」
「わたしはねぇ、アンタの心の中まではわかりかねます。そやけど、事実を繋ぎ合わせて推測することはできます。
アンタさん。なんか、知りたいはずや。間違いおまへん。・・・・・・・よろしおます。また、いつでも連絡ください。待ってまっさかいに」
 そういって男は伝票を取りあげ、ボデガベネタらしき小銭入れをガチャガチャとひっくり返し、百円玉五枚を取り出してテーブルに置いた。
「割り勘です。ほなぁ」
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by temanekihitsuji | 2009-05-08 21:57 | 裏ひつじ | Comments(0)

降り立つところ18

 部屋に帰り着くと母親から、二度留守番電話が入っていた。

 このあいだ忠告と言ったのは、アナタがあの人に似すぎているからよ。空想から抜け出せないのね。

 ほんの少しだけ、妄想から現実の世界に身をおいて生きることができれば、幸せに暮らせるのに。


 親など、子供のことを大して理解していないのだなと思った。私の場合だけが特殊かもしれないが。ヒトは他人を、自分の見たいようにしか捉えないものだ。
 彼女は何某かの理由から、私をサイトウさんに重ね合わせたいのだろう。そこには彼女なりの物語や想いが存在するのだろうが、こちらとしては愉快な話ではない。だいいち、私は妄想などしない。空想世界の住人でもない。そうできたなら、もっと楽に生きてこれただろうが、現実的な対処、つまり空虚な自我に抗わないことで世間の片隅に止まることが可能になったのだ。

 気分を換えたいが、どうしてか音楽を聴く気にはなれない。また出かけるか。電車に乗って・・・そういえばトラックを放置したままだ。たまに動かしてみるか。どちらも気乗りがしない。
 駅の南側に喫茶店がオープンしたのを思い出した。出かけてみることにした。

 武庫之荘。もちろんここで生まれ育ったわけではない。越してきたのは2年ほど前だ。大阪と神戸の中間あたり。大阪と神戸という土地に特に意味はない。中間あたりというところに惹かれただけだ。この街に愛着を感じているわけではないが。それでも暮らしやすいと思う。適当にくたびれていて、穏やかで、熱苦しくない程度の懐の深さを感じる。特に駅の北側はそうだ。駅前ロータリーの巨木が心地よい。著名な落語家が、どこにでもいる普通の老人のように犬を連れて散歩している姿に出くわしたり、人気のあるビッグバンドのホームステージが観られるライブハウスがあったりもする。
 これまで南側を歩くことはなかったが、公共の施設やマンション、店舗などが立ち並び、北側とは違った風情の落ち着きを感じる。

 その喫茶店は表に柴犬が一匹つながれていた。白地にマジックで「店主」と書かれた前掛けを首からぶら下げている。柴犬? 店主? などと考えていると、犬のほうでも私に興味を持っているようで、じっとやさしい目で見てくれた。触ると暖かで、いいニオイがした。考えてみればこれまで犬に触れたこともなかったが、これほど何の抵抗もなく、ダイレクトに心に入ってこられると、かえって照れくさくなる。「人とはこうは行かないのに
ね」
 しばらく一緒になってジャレていると、店の扉が開き、誠実そうな男の人が会釈をした。店の人らしいその人は私に近づき声をかけた「いらっしゃいませ。あちらで、お連れの方がお待ちです」と。

 お連れ? そんな人物がいるはずはないと彼の指し示す店の中に目をやると。アーチ型の窓の内側であの男が手を振り、にやりと笑った。
 あの男。キンユウ屋の男だった。
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by temanekihitsuji | 2009-05-01 04:10 | 裏ひつじ | Comments(0)


紙のひと てまねき羊      紙でちっちゃいもの作ってます 純喫茶 洋食屋 銭湯が好き。


by temanekihitsuji

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